ボケを活かすためのツッコミの方法と仕組み

ボケを活かすにはツッコミが大切。
その仕組みから種類までのまとめ。

前提


フリとは?
フリ=&≠ボケ
=(会話の脈絡として成立させるため、一致した部分が必要)
≠(ボケとして違和感を発生さるため、脈絡が合わない部分が必要)
※「フリ≠ボケ」の場合は、完全なスカシ(脈絡が完全に噛み合わない)
※「フリ=ウケ(返答)」の場合は、やり取り(会話)。

ボケとは?
観客の記憶に潜在している価値観(常識・好み)に対し、違和感を発生させる。なお、あるあるネタや持論ネタ(合理的な構造性を含んでいるボケ)など、共感や納得感を発生させるボケ方は除く。

ボケ=&≠観客の価値観 ≫ 観客の思考(納得感・大&違和感・小)※ボケだけで成立
ボケ=&≠観客の価値観 ≫ 観客の思考(納得感・小&違和感・大)※ボケだけでは不成立
※「ボケ≠観客の価値観」の場合は、完全に意味不明。

ツッコミとは?
ボケが作り出した違和感に対し、発言や行動を返すことによって観客に共感や納得感を発生させる。
もしくは、発言や行動などの中に潜在しているボケ的な構造に気付いていない観客に対し、その存在に気付かせる。


ボケ=&≠観客の価値観 ≫ 観客の思考(納得感・小&違和感・大) ≫ ツッコミ=観客の価値観 ≫ 観客の思考(共感・納得感)

ボケだけでは会話として成立していないため、観客が笑わない。そこでツッコミを入れることによってボケに対して感じた観客の価値観を言語化(+ 動作)を後付けすることにより、共感や納得感を発生させて笑いを起こす。
なお、ボケだけでも成立する場合にツッコミを入れると、面白さが二段構え(二連続)になる。

まとめ。
  1. 会話(やり取りの脈絡が合っているため、観客からは笑いが起こらない)
  2. フリ(ボケにつながる前置き)
  3. ボケ(フリに対しての反応が観客の価値観に合わないため、違和感が発生。この時点では笑いは起こらない※ただし納得感・共感を含むボケの場合はこの時点で笑いが起こる)
  4. ツッコミ(ボケに対しての反応が観客の価値観に合うため、納得感・共感が発生。この時点で笑いが起こる

普通のツッコミ


ボケ(違和感) ≫ ツッコミ(納得感×共感) ≫ 観客(納得感・大×共感・大)
※ツッコミ方を間違える・応用すると違和感が強まり、ボケになります。

戸惑い
おかしなことに対して驚く。
「ええっ!?」

指摘
おかしなところを指摘。
「そこでっ!?」

気付かせ
潜在しているおかしなところを気付かせる。
「お前、○○って言ってるじゃねぇかっ!!」

訂正
おかしなところを修正する。
「それを言うなら○○だろ!!」

否定
おかしなところを否定する。
「違うだろっ!!」

制止
おかしなところを止めさせる。
「やめろっ!!」

スルー
おかしなところを終わらせる。
「はいはい。分かった分かった」

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ボケ的なツッコミ


ボケ(違和感) ≫ ツッコミ(納得感・大×違和感・大) ≫ 観客(納得感・大×違和感・大)
※ボケ自体よりツッコミのほうが面白さが増します。そのため、ボケ自体がフリのような役割に近くなり、ツッコミ自体がボケの役割に近い構造になります。

例え
別の事柄で例える。
「オマエは孫悟空かっ!!」

ブラック
悪い事柄で例える。
「ひもなしバンジーでもやってろっ!!」

のり
一度おかしなことを受け入れてからツッコミを入れる。
「俺の頭もパッカーンって、誰がやっ!!」

Wのり
ボケた相手と一緒におかしなことを受け入れてからツッコミを入れる。
例: 「そうそう二人で抱き合って(※抱き合う)…違うだろっ!!」

セルフ
ボケた自分に対してツッコミを入れる。
※「のり」は相方のフリを活かしてボケてから自身でツッコミを入れるる。「セルフ」は相方のフリは無しでボケてから自身でツッコミを入れる。
例: 「ひもなしバンジー!イェーイ!……助からんやん。」

暴露
ボケた相手が困る発言でツッコミを入れる。
「だからお前は○○(※暴露内容)なんだよっ!!」

間違い
間違ったツッコミをして、自分でツッコミを入れる。
例: 「ちがうだろっ!!……あってるじゃんっ!!」

スカシ
ボケた相手を無視する。
「……。ということで、次に参りたいと思います」

心理
観客が思っていることを指摘する。
例: 「お客さん、ひかないで~」

ツッコミに付ける動作(表情・声)


ボケ(違和感) ≫ ツッコミ(納得感)×動作(共感) ≫ 観客(納得感・大×共感・大)
※表情を付ける場合、遠くにいる観客からは見えない恐れがあります。

唖然とする
驚く。※表情筋が引きつれて、外に開く。
目を見開く(+ 口を丸く開ける)(+ 声「ええ~っ!?」)。

無反応
絶句する。※眼輪筋(※目の周りの筋肉)が引きつれて、目が細くなる。
目をすわらせる(+ 口は閉じたまま)(+ 声「………。」)。

苦笑い・あきれ顔
否定的な反応をしながら笑う。※笑っているが、表情筋が引きつれて内側に集まる。
笑いながら苦虫を噛み潰したような顔をする(+ 首をかしげる or 首を左右に振る)(+ 声「ははっ…、ははっ…(笑…)」)。

愛想笑い
否定的な反応をしながら作り笑う。※無理に笑っているが、表情筋が引きつれて内側に集まる。
作ったように笑いながら苦虫を噛み潰したような顔をする(+ 首をかしげる or 首を左右に振る)(+ 声「あははっ…、あははっ…(笑…)」)。

嫌な顔をする
否定的な反応をする。※表情筋が引きつれて内側に集まる。
苦虫を噛み潰したような顔をする(+ 首をかしげる or 首を左右に振る)(+ 声「え゛え゛っ~!?」)。

にらみ付ける
相手を威圧する。※動物が本能的に見せる敵を威嚇する表情を浮かべる。
目つきを鋭くして相手を見る(+ 眉間にしわを寄せる)(+ 口を半開き)(+ 声「あ゛あ゛んっ?」)。

顔をそむける
本音をさらす。※本音の話し声を聞かれないよう、顔の向きを相手とは別方向に向ける。
相手に声を聞かれないよう、別の方向に顔を向ける(+ 声「あいつ、ヤバいわ」※独り言)。

ツッコミに付ける動作(体)


ボケ(違和感) ≫ ツッコミ(納得感)×動作(違和感) ≫ 観客(納得感・大×違和感・大)
※「お笑いの表現」として実際に動作を行う場合は、リアクションで見せるだけになるよう、力加減をしてください。一方、「創作物(漫画など)」の表現として使う場合は、ご自由にお使いください。

ズッコケ
体勢を崩す。
※体勢を崩すには段階があります。
  1. 片方の肩、もしくは片方の膝をガクッと落とす
  2. 上半身をバタつかせる、もしくはコケかける
  3. 床に崩れ落ちる
  4. 床に崩れ落ちた後、おかしな体勢になる(※ボケる)

突き押す
ボケた相手の頭・腕・体を片手もしくは両手で(つかんで)勢いよく押す。

しばく
ボケた相手の頭・背中・胸などを手で叩く(※ツッコミ側から近い部分を叩く)。
※両者の立ち位置やツッコミ側の利き手に影響されます(※以下同様です)。

ビンタ
ボケた相手の頬を手でしばく。
※「ビンタ」などツッコミ側から「攻撃的な動作」を入れられてもボケ側が何事もなかったかのように振る舞えば(微動だにしなければ)、ボケになります。要するに、痛い素振り(ツッコミの動作の影響を受けて体が動く)を見せると「納得感」、痛い素振りを見せなければ(微動だにしなければ)「違和感」が発生します(※以下同様です)。

パンチ
ボケた相手の腕を握りこぶしで殴る。

その他
ツッコミに付ける動作はボケた相手に対して「攻撃的な動作」であればなんでも構いません。ボケた相手のおかしなことに対しての「制裁」として妥当だと観客に思わさえすれば納得感が発生し、面白さが生まれます。
攻撃的な動作には「頬をつねる」などの比較的簡単な動作から、「格闘技の技」など派手な動作まで様々な方法があります。
※アクロバティックに見えるほど「凄さ(観客が驚く)」が起こります。
※痛く見えるほど「恐怖心(観客がドン引きする※特に女性客が引く)」が起こります。

受け入れる
心配する動作・可愛がる動作をする。
ボケた相手の心理状況を心配するかのような動作(例: 無言で抱きしめる)や、ボケた相手のお馬鹿ぶりを褒める動作(例: 頭をなでなでする)をすることで、ツッコミ側の心理状況が「攻撃的」を通り越して「慈愛的」になったのだろうと観客が思って納得感が発生し、面白さが生まれます。
ここまでくると、ボケ自体がフリのような役割を果たしていて、ツッコミ自体がボケのような役割になります。

ツッコミのような演出


映像やマンガにおけるツッコミ的な演出をご紹介。

ぶつ切り
ボケている最中にもかかわらず次の展開に進む(※画面が突然切り替わるなど)。


単独でいるときにボケたあと何も起こらない「間」が入る(※動画から急に静止画になるなど)(※他者がいると、他者の反応がツッコミになる)。

コミカル音
ボケたあとに効果音が入る(※何かの崩壊音、カラスの「カー」という鳴き声など)。

無音
ボケたときにBGMが止まる(※「♪~~~『○○っ!』………」)。

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