イベント向け迷路の作り方

イベントで、人が入れるサイズの巨大な迷路を開催したいけど作り方が分からない人向けです。
コツや注意点をまとめてみました。

コースの構造


1-1. 入口
迷路の中へ入る場所。
※入口から最初の通路をストレートにしていると外から中が丸見えなので、入り口直後(外から中に入るところ)は直角にしましょう(※「のれん」のようなもので、中が見えないようにしても構いません)。
※お客が入る場所に迷わないよう、「入口」「IN」「←(※矢印)」と表示しておきましょう(※お客の対象年齢に合わせて文言・表記を調整してください)。

1-2. 出口
迷路の外へ出る場所。
※出口までの通路をストレートにしていると外から中が丸見えになるので、出口の直前(中から外に出るところ)は直角にしましょう(※「のれん」のようなもので中が見えないようにしても構いません)。
※お客が間違って出口から入らないよう「出口」「OUT」「→(※矢印)」と表示しておきましょう(※お客の対象年齢に合わせて文言・表記を調整してください)。

2-1. 分かれ道
通路が二つ(以上)に分かれていて、進む方向を選ばなければならない場所。
正解の道か不正解の道かを考えるドキドキ感を出せます。

2-2. 行き止まり
通路の途中で進めなくなり、引き返さなければならない場所。
行き止まりに遭遇したときに、くやしい思いをする面白さがあります。
※スレートの通路の先を行き止まり(壁)にすると進まなくても分かってしまうので、曲がり角の先を行き止まりにしましょう。
※行き止まりの先にメッセージを掲示しておいてもいいでしょう。引っ掛けられた(皮肉られた)感から面白さが生まれます。
例: 「こっちじゃないよ」「ハズレ」「ざんね~ん」

3-1. 広い空間
通路の平均的な幅よりも大きく広がっている場所。
迷路内の圧迫した感覚が続くと息苦しいので、コースの途中で広々とした空間を用意して解放感を出します。

3-2. 窓・吹き抜け
通路が壁続きやトンネルになっているところで、迷路の外(横や上の景色)を眺められる場所。
迷路内の圧迫した感覚が続くと息苦しいので、コースの途中で外の景色を見られるようにして解放感を出します。
※迷路の内部から穴・窓の外に顔を向けると、「顔出しパネル(※観光地で見かける絵の描かれた看板の後ろから顔を出す板)」になっているようにすると面白いでしょう。

3-3. 高台
階段やスロープを上ると周辺よりも高くなっていて、迷路の全体もしくは周辺を見渡せられる場所。
コース全体・周辺の様子を見られる壮快さや、迷路内外の人の動きを見られる面白さがあります。
※高台は転倒・転落の危険性があります。
※迷路の外に高台を作り、迷路外の人(観客・通行人)が上から迷路内を眺められるようにしてもいいでしょう(※建物の2階以上から中を眺められる場所の近くに、迷路を設置する方法でも構いません)。

4-1. トンネル
通路の上や左右が囲われて、筒状になっている場所。
明るいところから暗がりへ入る(広いところから狭いところへ入る)ドキドキ感を出せたり、逆に、暗がりから明るいところへ出る(狭いところから広いところへ出る)解放感を出すことができます。
※迷路全体をトンネルにする方法もあります。
※ハイハイ(四つん這い)で進むトンネルを作ると、前を見ずに進んだ客(子供)同士が頭と頭をぶつける恐れがあります。また、ハイハイで進むトンネルが長く、幅が狭く、すれ違うことができなければ、中で渋滞する恐れがあります。

必要なもの


図面
迷路全体のコースを描いた設計図。
手描きで作成するか、もしくはパソコンソフトを使って作りましょう。

図案
迷路にテーマを持たせ、壁などに装飾するときのデザイン画。
※これは必要に応じて付け加えてください。

壁を作る材料
壁(面)を作る材料と、柱(棒)となるもの(例: 段ボールや木材など)。
また、壁や柱の素材に合わせた固定するもの(例: ガムテープや釘など)。
※先が尖ったものや断面が鋭利なもの、硬いもの使用した際の隙間などに要注意。
※道具は途中で紛失すると、イベント中やイベント後に怪我をする恐れがあります。道具を用意した時点で数を数え、イベント終了後に数が減っていないか確かめましょう。

図面を書く道具
地面(屋外)・床(屋内)に対して図面を書くもの。

メジャー
地面・床へ図面を書くときに、距離や位置を測るもの。

ポイントマーカー
地面・床に対して図面を書くときに、位置関係が分かる目印となるもの。

壁を作る材料


壁と柱
壁と柱を使って道を作る(※柱を無しにする方法もあります)。
壁の材料としては、木(板)・紙(段ボール)・糸(布やネット)・ビニールなど、材質によって一長一短あります(※見た目・耐久性・値段などに違いが出ます)。
本格的です。
×手間・時間・費用がかかります。

ロープ・テープ
ロープやテープを棒か台につなげて道を作る。
※「パーティション」のような感じです。パーティションとは、大勢の人が並ぶ受付(会計)のところで、ポールにロープが張ってあるやつです。
×視線上にロープ・テープがたくさん見えるので、ゴチャゴチャした印象を受けます(※目が疲れる・目が回る恐れあり)。

ライン
地面に線を引いて道を作る。または、床にテープを貼って道を作る。
※地面にライン引き(石灰)を使うか、もしくは地面に線を引く。
屋外・屋内と問わず作れます。
×ラインの上を通れるので迷路っぽくありません(※下を見ながら歩くので目が疲れる・目が回る恐れあり)。

植物
地面に植物を植えて道を作る。または、植物を植えたプランターを並べる。
※空に向かって伸びる植物を使う。
植物の中をめぐる楽しさがあります。
×植物を育てるのに手間・日数・費用がかかります。

建物
建物内部の通路や部屋を物やロープなどでふさいで道を作る。
※入り組んだ建物を使う。
壁の製作費を抑えられます。
×建物を迷路として使っている間は、他の用事には使えません。

壁の構造


壁の上も下も開いていない
壁の向こう側はまったく見えないようにします。
※迷子や出られなくなったときに困ります。

壁の下が開いている
壁の下側を開いているようにします。
※迷子になったときに、下を通って脱出します。

壁の上が開いている
壁の上側を開いているようにします。
※迷子になったときに、全体を見渡して出口の方向を探します(※壁を低い高さにして、迷子になったときに上をまたいで脱出できるようにしても構いません)。
※迷路の外にいる人(親・監視員)が内部にいる人(子)を確認できます。

壁が透けている
壁を格子状・網状にして向こう側が透けて見えるようにします。
※透けた向こう側が見えるので、ゴチャゴチャした印象を受けます。

難易度の調整の仕方


難易度を上げる
  • 分かれ道を増やして方向感覚を狂わせる
  • コースを長くする(大きくする)
  • 壁の向こう側を見えないようにする
  • ところどころ似た構造やデザインにして現在位置を分からなくする

難易度を下げる
  • 分かれ道を減らして方向感覚が分かりやすいようにする
  • コースを短くする(小さくする)
  • 壁の向こう側を見えるようにする
  • 目印を作る(例: 動物や果物などのマークを表示, 迷路内部をエリアごとに色分け)

設計の仕方


手順
  1. 紙に図面を描く、もしくはパソコン上で図面を作る(※最初にマス目のテンプレートを作成しておけば作りやすいです)
  2. コースの壁や柱の材料や設計図などを考える&用意
  3. 地面・床に図面(コース)を書く
  4. 図面に沿って壁を作る
  5. 何人かに試してもらって問題点を探す&修正
  6. 開催!

図面を描くときに使うもの
  • ビニールテープ(※テープを床に貼りつける※室内向け※剥がす際に床の繊維がはがれる恐れあり)
  • ヒモとテープ(※ヒモを張り、床にテープで貼りつける※室内向け※剥がす際に床の繊維がはがれる恐れあり)
  • 棒(※地面に線を引く※屋外向け※こすれると線が消える恐れあり)
  • ライン引き(※学校のグラウンドに白い線を引く道具※屋外向け※間違えて書くと消すのが面倒)
  • 釘とヒモ(※ヒモを張り、地面に専用の釘で留める※屋外向け※釘の紛失に注意)
  • 杭とヒモ(※杭を地面に刺し、ヒモを張る※屋外向け※地面に杭の穴が開く)
  • 杭(※杭を地面に刺す※屋外向け※壁を直接貼る場合)

テーマ
迷路に何かしらのイメージを持たせるために外装や内装などの装飾に使うためのテーマ。
  • 自然(森, 洞窟, 海中, 天空, 宇宙)
  • 建造物(和風・洋風のお城)
  • ほのぼの(お菓子の国, 動物の国, 小人・巨人の国)
  • 不気味(お化け屋敷, 巨大昆虫の森)

手作り段ボール迷路


材料
  • 段ボール
  • ガムテ―プ
  • カッター・ハサミ
  • 文房具

お店で使われている段ボールは文字入り・穴あり・切れ目あり・サイズがバラバラなどの理由で使いづらいです。販売されている段ボールを購入して作るか、もしくは段ボール迷路をレンタルできる業者があるので借りるといいでしょう。ちなみに、インターネットで検索すると「段ボール迷路」の業者が見つかります。
ちなみ、お店で売られている段ボールは3~4mmが多いです。薄ければ力が加わったときにへこんだり曲がったり破れたりする可能性があります。一方、業者が使用している段ボールの厚さは8㎜です。

段ボールには、「ダンボール箱」と「板ダンボール」があります。
段ボール箱は箱状になります。一方、板段ボールは平面です。

ガムテープには、「クラフトテープ」と「布テープ」があります。
クラフトテープは表面がつるつるした紙製で、強度は弱いです。一方、布テープは表面がザラザラした布製で、強度が強いです。
場所に応じて使い分けましょう。

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注意点



入場できる人数
迷路内へのお客数が多すぎると、混雑して人同士がぶつかる危険性が高まります。
入口にスタッフを配置し、入場できる人数や入るタイミングを調整しましょう。

入場できる年齢
難易度が高い迷路の構造では、小さなこども一人では脱出できなくなる可能性があります。
入場できる年齢制限や条件(保護者同伴)など基準を設けましょう。
また、入口付近で入場できる基準を案内(掲示板に表記・口頭説明)しておくと分かりやすいでしょう。

イベント終了後
イベントを終了する際は、迷路内に人が取り残されていないか見回り・声かけをしましょう。
特に死角になっているところは注意が必要です。

壁の強度
コースの壁は、触ったり接触したりするなど強い力が加わっても壊れない強度にしましょう。
また、強風時に崩れると危険なので、屋外でイベントをする場合は中止基準(※最高風速の上限、注意報・警報の基準)を決めておきましょう。

熱中症
室内・屋外問わず暑ければ熱中症になる恐れがあるので、イベントの中止基準(※気温・室温・湿度などの上限)を決めておきましょう(※屋外の場合、夏場は光化学スモッグ注意報もあります)。
また、開催時期(※暑い時期や湿度が高い時期は避ける)や、開催場所(※通気性の悪い場所や湿気が多い場所は避ける)も考慮しましょう。

注意書き
迷路内でトラブルを発生させないためにも入口付近に注意をする文章もしくは標識を掲示しておきましょう。
注意書きは、対象とするお客の年齢層に合わせて分かりやすい表示・意味になるよう調整してください。また、注意の度合いに応じて言葉の表現も調整してください。例えば、「~しないで」「~してください」「~するようにしましょう」「~してね」など。
  • 「壁を押す・蹴る・引っ張るなどはしないでね」「壁にもたれないでね」「イタズラしないでね」※コースの崩壊・破損
  • 「曲がり角はゆっくり曲がってね」「その場でUターンをするときはゆっくりと回ってね」「走らないでね」「競争しないでね」※お客の衝突・転倒
  • 「遅延・居座り行為はしないでね」「過度の再入場はしないでね」※コース内の混雑
  • 「撮影しないでね」※未入場者へのネタバレ

※スタッフを置かず、迷路内を入場者が自由に出入りできる「放置型の迷路」を行う方法もあります。なお、放置型はスタッフが常にいる必要がないため運営に手間がかかりませんが、誰もいない迷路内がイタズラされていないか確認する「見回り役」を決め、定期的に迷路内を点検しましょう(※低年齢層のお客を対象とした迷路を開催する場合は、目を離すと大変危険なため、必ずスタッフがいるようにしてください)。