コントの書き起こし/サンドウィッチマン

お笑いコンビ・サンドウィッチマンさんのネタ「ハンバーガーショップ(※ファストフード)」の書き起こし。コント日本一を決める「キングオブコント 2009」で準優勝した時に披露し、彼らの代名詞となったネタです。

前書き


これからご覧いただくサンドウィッチマンさんのネタ「ハンバーガーショップ(※ファストフード)」の書き起こしについての説明です。
  • ネタの展開が分かりやすいよう、全体を「起承転結」で区切っています。
  • ■マークを使い、個別の「笑いを誘う工程」で区切っています。
  • ( )内は一方が台詞を言っている最中に、相方が割り込む台詞です。
  • (※ )内は補足の説明です。
  • ボケ担当の富澤たけしさん(※店員役)を「富」と表記しています。
  • ツッコミ担当の伊達みきおさん(※お客役)を「伊」と表記しています。

ネタの書き起こし



富「(※舞台上にいるところから始まる)30円のお返しです。ありがとうございました~」
伊「(※舞台袖から現れる)………あら?昨日の夜まで何もなかったのにハンバーガー屋ができてるな。
…興奮してきたな。
ちょっと入ってみるか。んんっん(※自動ドアが開く音を声で真似る)」



富「いらっしゃいませこんちはっ!!いらっしゃいませこんちはっ!!いらっしゃいませこんちはっ!!」
伊「ブックオフかっ!!お前。
うっせえ何回も。一回で良いんだよ一回で」

富「こちらでお召し上がりですか?」
伊「持って帰るよ」
富「ソルトレイクのほうで?」
伊「テイクアウトッ!!」
富「テイクアウト?」
伊「何だソルトレイクって。なんで俺、冬季オリンピックなんだ。
持って帰る、持って帰る。

……メニューメニュー(※メニューを探す動作)」
富「(※半笑いで)お客さん、踏んでますよ」
伊「何で下にあんだよっ!!
上に置いとかな。全然見えなかったよお前。

どっしよっかな~。じゃあ、ビックバーガーセット」
富「ビックバーガーを千個?」
伊「業者かっ!!
どこに売りに行くんだよ。仕入れて」
富「今からお作りしますんで、5時間少々よろしいですか?」
伊「バカじゃね~の。なんで5時間もかかんだよ」
富「千個となったら厨房の…」
伊「千個じゃねっ!セットだっ!!」
富「セット?」
伊「セット一個」
富「セットお一つ?」
伊「あたりめ~だろ」

富「お飲み物はどうされますか?」
伊「飲み物ね~。このバナナシェイクでいいや」
富「バナナシェイクで。
サイズのほうS・M・A・L・Lがございますけども?」
伊「スモールつってんだろっ!!(はい)
なんでちっちぇのしかないんだよ」
富「おっきいコップがまだ来てないもんで」
伊「コップないんだ(すいません)。オープンすんな、あわてて(はい)。じゃあ、ちっちゃいのでいいよ」
富「はい。

ご一緒にビックバーガーセットはいかがですか?」
伊「太るわっ!!お前。
普通、なんかサイドメニュー(サイドメニュー?)サイドメニューみたいに」

富「ご一緒に(※「ポテト」の発音で)ホタテはいかがですか?」
伊「ホタテつっちゃったお前。ポテトみたいにホタテつっちゃった」
富「ご一緒に~(※二人で同時に)ホタテッ!は…」
伊「何で一緒に言わなくちゃならないんだよお前は。
何でホタテって気持ち悪りぃ」
富「お二つ?」
伊「いらね~よ(以上で?)以上」

富「それでは厨房のほうを振り返ります(※うしろに振り返る動作)」
伊「注文繰り返せよっ!!何があったんだよ厨房で」

富「注文のほうを繰り返します」
伊「繰り返せよ早く」
富「ビックバーバーセットがお一つ。
お飲み物バナナシェイクでよろしかったでしょうか?」
伊「おい、ちょっと待てよ(はい?)。
おまえさ、『バナナシェイクでよろしかったですか?』って言ったじゃん(はい)。
俺、その言い方大っ嫌いなんだよ(はい、すいません)。
最近、若いやつ言ってるじゃん」
富「はい。
お飲み物バナ~ナシェ…」
伊「そこじゃね~わっ!お前。
誰がそんなバナナの発音にこだわって。
よろしかったですか?のところ」
富「ですかっ!!のほうですかっ!!」
伊「うっせ~なっ!ですかっ!!ですかっ!!
ブックオフかっ!!お前はさっきからよ。
作らせろよ早く」

富「ビックセットワン、バナナシェイク、プリ~ズヘルプミ~」
伊「何で助け求めてんだよ」
富(※レジのボタンを激しく叩く動作)
伊「ヘルプミ~はおかしいだろ」
富「お会計630円になります」
伊「すげ~叩き方だなレジ。
YOSHIKIみて~になってたよこうやって(※ドラム演奏の動作)」
富「カルロスのほう?」
伊「トシキだよ、それは。カルロス・トシキってオメガトライブじゃね~か。懐かし~な。



いくら?」
富「630円です」
伊「630円な。ちょうだ、ほら」
富「30円のお返しです」
伊「600円じゃね~かよ、じゃあ。
なんで30円とんだよ」

富「あと、こちら500円以上お買い上げの方に差し上げてるんですけど」
伊「なんかもらえんの?」
富「レシートです」
伊「レシートじゃね~かっ。
全員に渡せ、これはっ」

富「お箸は二膳でよろしかったですか?」
伊「一膳もいらね~よ。ハンバーガーだぞ」

富「シェイクのほう、砂糖とミルクをお付けしますか?」
伊「糖尿になるわっ!!なにかけてんだよ。
ドロッドロッじゃね~かよ」

富「(※出来上がったハンバーガーを取りにいく動作)
お待たせしました。こちら、つまんないものになります」
伊「なんでつまんね~んだよっ。
俺が欲しくて金払って買ったんだよ。つまるんだよ、つまる物だよ」



富「いま、キャンペーンやってまして(キャンペーン?)
こちら、スクラッチ削ってもらってよろしいですか?」
伊「おっ!なんか当たんの?」
富「ちょっとなに言ってるか分かんない」
伊「なんでなに言ってるか分かんないんだよ。
当たるか当たらないか聞いてんだよっ」
富「色々な賞品が当たります」
伊「当たんの?おっ!なんか出た」
富「おめでとうございます。一等ですっ!!」
伊「一等っ?!一等なにもらえんのっ?」
富「(※「ポテト」の発音で)ホタテになります」
伊「(※「ポテト」の発音で)ホタテッ」


キングオブコント 2009 [DVD]
よしもとミュージックエンタテインメント (2009-12-23)
売り上げランキング: 66,680

ネタを分析


舞台ハンバーガーショップ
テーマ商品を購入
フリ役富澤たけし(※店員)・伊達みきお(※お客)
ボケ役富澤たけし(※店員)
ツッコミ役伊達みきお(※お客)
ネタの特徴伊達みきお(※例えツッコミ)

サンドウィッチマンさんのコントの特徴は、「ボケたらツッコミを入れる」という「漫才のようなコント」をしているところにあります。
漫才のやり取りをそのままコントに応用しているかのようなテクニックで笑いを誘っています。

また、ボケ担当・富沢さんが行うボケのひねりがうまいこともさることながら、ツッコミ担当・伊達さんの「例えツッコミ(※相方が行ったボケを何かに例えてツッコミを入れる)」が「ネタの個性」になっています。
ご覧いただいた「ネタの書き起こし」の中で、文字を赤色にしている部分を見ていただくと分かると思いますが、ネタの途中で同じ発言を2度行っています。
これは「天丼」という一度行ったやり取りを時間が経過して観客が忘れた頃に、もう一度同じやり取りを行って笑いを誘うお笑いのテクニックです。
つまり、ネタの要所要所でボケに対して別の何かに例える「例えツッコミ」を織り交ぜながら細かく笑いを取りつつ、さらにネタ全体の前後につながりを持たせて笑いを誘う「天丼」が使われて一つのネタが構築されていたということになります。
さすが漫才師日本一を決める「M-1グランプリ(2007年)」で優勝し、コント日本一を決める「キングオブコント(2009年)」でも準優勝できる実力者ともなると、ネタの作り込みに才能を感じます。

しかし、そんな実力派の彼らに思わぬ事態が…。
「キングオブコント 2009」の決勝戦で、各芸人に与えられたネタの披露時間は4分。
大会に挑むにあたり、「ハンバーガーショップ」は3分40秒で行えるように作られていたらしいです。
綿密に計算し尽くされたと思われるサンドウィッチマンさんのハンバーガーショップネタでしたが、緊張のあまりか焦って話すスピードが速くなったらしく、ネタを3分で終了してしまい、結果的には40秒も短縮してネタを終えていました。
「M-1グランプリ」で優勝した実績を持つサンドウィッチマンさんでさえも、大会の張り詰めた空気に飲み込まれてしまったようです。

スポンサーリンク