コントネタの作り方

コント」のネタの展開で最初の部分と、やり方のまとめです。
ショートコントのやり方についても書いています。

1. ネタのタイトルを言う


まず始めに、舞台(中央 or 端)に出てきたら、ネタのタイトルを言います。
最初にネタのタイトルを言うことで、「ここからネタが始まりますよ」という合図を観客に対して送ります。
  • 主にネタを行う時間が短い「ショートコント」をするときに言います。ただしショートコントだからといって必ず言う必要はありません。
    ちなみに、ネタを行う時間が長いコントをする場合は、タイトルを言う必要はありません(※芸人さんによっては言う方もいます)。
  • コンビ・トリオ・グループを組んでいた場合、メンバーでタイトルを分けて言ってもいいでしょう。
    例: A「コントっ!」B「ラーメン屋っ!」

短いタイトルを言う
ネタの内容の特徴を付けた短いタイトルを言います。
例: 「(ショート)コント、ラーメン屋」
例: 「(ショート)コント、野球」
ネタのテーマを表す「単語」でタイトルを作りましょう。
これといって特徴はありませんが、タイトルを言う時の基本形になります。

長いタイトルを言う
ネタの内容を説明した長いタイトルを言います。
例: 「(ショート)コント、すぐ客に対して怒るが、ホメられるのに弱いラーメン屋」
例: 「(ショート)コント、同じバナナを取ろうとしてぶつかり、恋に落ちるゴリラ」
タイトルに面白さを入れるのがコツですが、長すぎるタイトルはよくありません。ただし観客に対してタイトルを長く感じさせることで、面白さ(ボケ)を作り出す場合は例外です。
例: 「(ショート)コント、同じバナナを取ろうとしてぶつかり、コイツ俺に気があるんじゃね~の?でも俺、ゴリラだよ in 動物園」
語呂が良く、観客が聞き取りやすいタイトルを作りましょう。

説明を付けたタイトルを言う
芸名、ネタの内容のカテゴリ・テーマを付けたタイトルを言います。
例: 「○○(※芸名)がお送りする○○(※修飾語1)コント。(※修飾語2)(※テーマ)」
例: 「山田太郎がお送りするマニアックコント。わきのニオイをかぎすぎるラーメン屋」
例: 「山田太郎がお送りするホラーコント。本当に死んでんの?って思わさせられるくらい元気なゾンビ」
修飾語1の部分はカテゴリ(ジャンル)を付けます。
ちなみに、修飾語2は無くても構いません。
例: 「山田太郎がお送りするマニアックコント、ラーメン屋」
そのほかの作り方としては、修飾語1に「テーマ」、修飾語2に「内容」を付けます。
例: 「山田太郎がお送りするドラゴンボールコント。もしもべジータがラーメン屋で働いたら」
例: 「山田太郎がお送りするドラゴンボールコント。もしもピッコロ大魔王がオネエ系だったら」

違うテーマのネタを連続でする
一つのネタをやり終えたあとに直前にしたネタとは違うテーマのネタをする場合は、一つのネタを終えたあとに「続きまして…」と言ってから次のネタのタイトルを言います。
例: 「(※ネタのオチ、もしくはオチへのツッコミを入れる)」「…続きまして、ショートコント、ラーメン屋」

ちなみに、一つのネタを終えたあと「続きまして」と言わずに「無言の間」を作ってから次のネタを行うとことで微妙な雰囲気で笑いを誘うことができます。
例: 「(※ネタのオチ、もしくはオチへのツッコミを入れる)」「(※無言で観客のほうへ体の向きを直す)……。ショートコント、ラーメン屋」

同じテーマのネタを連続でする
一つのネタをやり終えたあとに引き続き同じテーマのネタを行う場合は、直前にしたネタのタイトルの語尾に「パート2(ツー)」を付け加えて言います。
例: 「山田太郎がお送りするドラゴンボールコント。もしもべジータがラーメン屋で働いたら、パート2」
「パート2」と言うところで指を2本立てる仕草を観客に見せると分かりやすくて良いでしょう。
ちなみに、「パート」以外の言い方でも構いません。「~働いていたら、レッスン2」「~働いていたら、宇宙編」

「ブリッジ」を使ってネタを連続して行う
複数のネタを連続して行うと、ネタの終わりと次のネタの始まりの区別がつきにくくなります。
そこでネタとネタとの間に「ブリッジ」というギャグ的な言葉(と動作)を入れることで区別をつけられます。
ブリッジは、「このネタはここまでですよ」という「区切り」を観客に伝えるために使います。
アンガールズさんの場合は、一つのネタを終えるたびに「ジャンガジャンガ」というブリッジを入れています。
例: 「(※ネタのオチ)」「はいっ!ジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャンガジャ~ン。…続きまして、ショートコント、ラーメン屋」

いくつかのネタを見せた後、ネタの途中(終盤)に突然ブリッジを行うことで、それまでの流れを瞬間的に断ち切り、ギャップを作り出して笑いを誘うこともできます。

2. ネタの最初の展開


  • コンビでネタを始める場合は、2通りあります。
    1つ目は、まず先に一人が舞台(の中央)に出てきて(ネタのタイトルを言い)、あとから遅れて相方が出てきます。
    2つ目は、コンビで一緒に舞台(の中央)に出てきます。
    ※トリオやグループも同じ要領です。
    ※一人で出るか二人かによって、最初に書いた「1. ネタのタイトルを言う」の場所が変わります。

    舞台に出てくる時に、「出オチ」が使えます。
  • ネタをする環境によっては、ネタを始める前に名前(コンビ名)を言って挨拶をしたり、観客に絡んだり、ネタの説明をしてから(タイトルを言って)ネタを始めます。
  • 「板付き」の場合は、照明がついて舞台が明るくなったらネタを始めます。(※「板付き」の意味はあとで紹介します。)

ネタを始める時の台詞には、様々なものがあります。
観客に対して、これから演じるキャラクターがどんな人物なのかや、どんな環境にいるのかなどが分かる内容を台詞にします。
観客がネタの内容を一瞬で把握できるセリフや行動を考えましょう。
ちなみに、無言でネタを始めて緊張感(謎に満ちた雰囲気)を漂わせ、その後緊張感を崩すボケをして笑いを誘う方法もあります。

心理の説明をする
今の心理状態、これからの心理状態、これまでの心理状態。
例: 「あ~、これから面接か~。緊張してきたな~」

行動・状態の説明をする
今していること、これからしようとすること、これまでしていたこと、今の状態、これからの状態、これまでの状態。
例: 「あの~、お手伝いをしにきました~」

状況の説明をする
今の状況、これからの状況、これまでの状況。
例: 「ここがうわさのラーメン屋か…。入ってみるか…」

話しかける・呼びかける
誰か(何か)に対しての問い掛け。
例: 「(※近にいる人に話しかける)○○さんは、どこの出身ですか?」
例: 「(※遠くにいる人に呼びかける)お~い、○○さ~ん。どこにいるんだ~」

いきなりボケる
台詞の中に面白さ(ボケ)。
例: 「どこにあるんだろ……。あっ!あったあった、『アパート・ぶっつぶれ荘』。ここだな」

自己紹介をする
自分がどんな人物なのかを説明。
また、自分ではなく他人(何か)を説明しても構いません。
※自己紹介した後は、上記の他のセリフにつなげてください。
例: 「私、山田太郎、58歳。元気な無職」

ナレーションやBGMを入れる
音響設備が整っている舞台では、スピーカーから音声やBGMを流すことができます。
例: 「(※スピーカーからの音声)この荒れ果てた大地で、たくましく生き続ける男がいた」

登場人物のセリフや客観的な視点の台詞、世界観の説明などを流しましょう。
ナレーションは当日にマイクを通して話す、もしくは事前に録音したものを流します。
また、世界観をイメージしたBGMを流してもいいでしょう。

ナレーションやBGMを流し終えてから舞台に登場する、もしくは流しながら舞台上に登場しましょう。
舞台に登場したら、上記のほかの台詞につなげてください。
ちなみに、ナレーションやBGMを面白くすることで、舞台に登場していない時点で笑いを誘うことができます。
例: 「(※スピーカーからの音声)ちょっと、やだ~。これからお葬式って時なのに、マミコったら鼻毛が出てる~」

3. ネタの終わり方


オチのボケに対してツッコミを入れる、もしくはツッコミを入れずに終わります。
ツッコミを入れたほうがボケがハッキリとするので観客に面白さが伝わりやすくなります。
一方、ツッコミを入れずにオチのボケだけでネタを終えると、ふわっとした妙な雰囲気を残せるオチができます。
ただし急にネタが終わった印象が強いため観客が戸惑うことがあります。
音響設備が整っている舞台の場合、ナレーションでオチをつけることができます。
また、BGMでネタの終わりを伝えることもできます。

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漫才とコントの違いとは?


漫才はネタをする芸人と、そのネタを見る観客は同じ空間にいます。
芸人がおしゃべり(面白い話)を観客に向かって話すのが漫才です。
一方、コントは観客前で面白いことを言いますが、別の空間にいることになっています。
芸人が舞台上でネタの世界を作り出し、その世界を観客が見るのがコントです。

漫才はおかしなことを言ったときに、相方がおかしいと指摘(ツッコミ)を入れます。
観客目線に立っておかしなことをおかしいと指摘する、つまり「現実的・常識的に考えてそれはないだろ」と指摘するのが漫才の特徴です。
一方、コントはおかしな世界を作り出すことを目的としているため、おかしなことを言ったりしたときには「おかしい」という指摘は入れません。
あくまで現実世界から切り離されたおかしな世界(非現実的な世界)にいるキャラクターを観客が見て楽しむのがコントです。

では漫才中に行うコントは?
観客に対して面白い話に「演劇」を交えるだけで基本的な仕組みは漫才と同じく、現実としての判断基準(観客目線)を当てはめて相方がおかしなことを指摘(ツッコミ)を入れていきます。
ただし昨今の漫才やコントは型にとらわれないやり方もあるので、漫才とコントの垣根がなくなりつつあります。

「板付き」とは?


舞台上の照明を消して真っ暗な状態で舞台上にスタンバイしておき、照明を明るくした瞬間にネタを始めるのが「板付き」です。
ネタの終わり方は、オチをつけた瞬間 or オチにツッコミを入れた後に照明を消し、舞台上を真っ暗にして終わります。
板付きは、照明設備が使える所でなければできませんし、照明係が必要になります。

もし「板付き」が使えない場所でネタを始めるなら、舞台袖から出てくる必要があります。
逆に、ネタを終える場合は、「舞台上で終える」か「舞台袖に戻る」ことになります。
「舞台上で終える」場合は、オチをつけた後「どうも、ありがとうございました~」と観客に対して挨拶をする必要があるので、ネタの世界観が壊れます。
一方、「舞台袖に戻る」場合は、舞台袖に戻った後に また舞台に戻ってくると観客が勘違いしてしまい、あやふやな終わり方になる恐れがあります。
それを防ぐにはナレーションかBGMを入れ、「ここで終わりですよ」と伝えるしかないので音響設備が必要になります。

「暗転」とは?


舞台上の照明を消して暗くし、再び明るくします。
暗くさせたことで何かしらの意味を持たせます。
ただし暗くさせた意図を観客がうまく解釈してくれないとストーリーの流れが成り立ちません。
ちなみに、暗くさせている間にナレーションやBGMを入れる方法もあります。

別の場所に移動
例: 「よし、あの山の頂上まで行くぞっ!!」 ≫ 暗くする ≫ 明るくする ≫ 「よ~し、着いたぞ~」

時間軸の移動
例: 「どんどん稼ぐぞっ!!」 ≫ 暗くする ≫ 明るくする ≫ 「よいしょ!!よいしょ!!」≫ 暗くする ≫ 明るくする ≫ 「まだまだがんばるぞっ!!」≫ 暗くする ≫ 明るくする ≫ 「よっしゃーっ!!50万貯まったっ!!」
「時間軸の移動」には「過去にさかのぼる」「未来に進む」という意味を持たせることができます。
上記の例以外にもいろいろな意味を持たせられるので、ネタに合わせて暗転を使いこなしてください。
  • 誰かの妄想シーンに切り替える
  • 暗くしている間は誰かの心の声やナレーション(※スピーカーで流す)

空間演出


同空間
舞台上に、一方ともう一方が同じ空間にいる設定。
普通に二人で会話をするネタを行います。

別空間
舞台上に、二人を分ける二つの空間があるという設定。
例えば、一方は自宅、もう一方は旅行先というふうに舞台上に二つの空間があるとしてネタを行います。
別々の場所にいるという設定であれば電話を使って二人で会話をしたり、あるいはそれぞれが独り言を言っているのが会話になっている、などのようなネタができます。

語り
舞台上に、一方の空間だけが存在して、もう一方は語り(ナレーション)とする設定。
例えば、一方が自宅で勉強をしていて、もう一方はその現状を語るナレーターとしてネタを行います。

ストーリーを盛り上げる


コントはストーリーを盛り上げるのも腕の見せ所です。
盛り上げる方法としては、ストーリーに変化をつけることです。
ストーリーの初めから終わり(オチ)までに、登場人物の「人間関係」や「感情(喜怒哀楽)」などを変化させていきます。
例えば、「敵対関係だったが、仲良くなっていく」「冷静だった人物が次第にうかれていく」など、ストーリーに変化を付けることでドラマチックになります。
コントをする時間が長ければ長いほど観客を退屈させてしまうので、、ストーリーに「変化」をつけてメリハリを出しましょう。

ギャグを使う


ショートコントをする場合は時間が短いぶん、観客をひきつける「お決まりのギャグ」を入れたほうがいいでしょう。
フォーリンラブさんの場合は「イエス、フォ~リンラブッ!!」、ザブングル加藤さんの場合は「くやしいですっ!!」など、「決めゼリフ」と「決めポーズ」をオチに入れています。
また、Wエンジンさんは「惚れてまうやろ~(※ネタの途中に使う)」や「気をつけなはれやっ!!(※オチに使う)」というギャグをしています。

ショートコントの作り方


ストーリーを数秒~数十秒ぐらい(※最大で1分前後)で作ります。
ストーリーに「起承転結」をつけると、展開にメリハリが出ます。
ネタの途中で笑いをとってもかまいませんが、あくまで最後のオチ、もしくはオチへのツッコミで観客から大きな笑いをとって終わるようにしましょう。

ショートコントの作成例
(※挨拶・自己紹介・お辞儀が必要であれば、ここに入れてください)
A「ショートコント、うまくつかめないうなぎ。(※上着の袖をまくる仕草)」

B「おっ!なにしてるの?」
A「いや、うなぎをつかもうと思って」
B「えっ?!うなぎ?」
A「よっ!(※うなぎをつかもうとするが、手から逃げようとするので、さらにつかもうとする仕草)。
(※縦向けにつかもうとしていたのを横向けにつかもうとする仕草)。

(※しかし、途中からロープに引っ張られているような仕草)」

B「パントマイムになってるだろっ!!」
(※「ブリッジ」が必要であれば、ここに入れてください)

A「続きまして…、(※次のネタのタイトルを言う)」
(※ネタを見せる時間に合わせて、いくつかのネタを披露していきます)
(※ネタを終える時に挨拶などが必要であれば、「どうも、ありがとうございました~」と言いながらお辞儀をします。)
  • オチのボケにはツッコミを入れるかブリッジを入れたほうが笑いを誘いやすいです。
    ツッコミやブリッジを入れないと、ボケがゆるくなりスベりやすくなります。
  • ブリッジのセリフに「ハイッ!○○」というふうに、「ハイッ!」という掛け声を入れると、コンビでブリッジを合わせやすくなります。

超ショートネタ
  1. ある程度の長さのショートコントを何回か観客に見せておきます。
  2. その後、かなり短い時間のネタ(※5秒以下のネタ)をすると、すぐに終わる意外性から笑いを誘えます。

観客が「ネタが終わるの早すぎっ!!」と思うことで笑いが起きます。
例: 「(※15秒~20秒くらいかけた複数のネタを行う)」「(ショート)コント、別れ」「もうっ、サトシくんのこと大嫌いっ!!(※相方の顔をビンタする)」「続きまして…」

雑ネタ
  1. それなりの完成度のあるショートコントを何回か観客に見せておきます。
  2. その後、適当なオチを見せると、雑に終わる意外性から笑いを誘えます。
観客が「えっ?!今ので終わり?」と戸惑っているところに「続きまして…」と言うと、観客が「さっきのネタ、雑すぎっ!!」と思うことで笑いが起きます。
ただし雑なオチなので、スベる可能性があります。
例: 「(※それなりの完成度のある複数のネタを行う)」「(ショート)コント、乗馬。」「(※馬に乗ってるかのように腰を振り続けるだけ)」「……続きまして」

「超ショートネタ」も「雑ネタ」も複数のネタを観客に見せたあとに落差(ギャップ)のあるネタをすることで笑いを誘います。
ネタを行う流れ自体が「三段オチ(※ある一定の流れを作り出してから最後に裏切る)」のような役割りを果たします。

伏線ネタ
  1. あるショートコントを観客に見せておきます。
  2. その後、いくつかのコントを見せていったあと、それまでに行った同じボケ(※お笑い用語で「天丼」) or ネタの続きを行うと、つながりから笑いを誘えます。
観客が「これ、さっきのヤツ(の続き)!」と思うことで笑いが起きます。
例: 「(※腰を振りまくる乗馬コント)」「(※そのいくつかあとのコント)コント、病院。先生っ!先生っ!(※乗馬コントで行った同じ腰の動きをしながら)腰の動きが止まらないんですっ!」

一人でコントをする場合のコツ


一人(ピン)でコントをする場合は、ボケてもツッコミを入れてくれる相方がいません。
基本的に「お笑い」というのは「ツッコミ」で笑いをとるため、ボケだけで笑いを誘うと意味が観客に伝わりづらくなりスベりやすくなります。
そこで、一人でコントをする場合におすすめなのは、「強烈なキャラ」か「ものまねキャラ」をネタに取り入れることです。
キャラを付けることによって、ネタ中に面白さを持続させることができます。

「強烈なキャラ」の作り方は、「確かにそんな人いるな・いそうだなと思う人物を大げさにマネます」。
例: 柳原加奈子さんはギャル系な話し方をする店員
「ものまねキャラ」の作り方は、「何かの作品のキャラクターをマネます」。
例: なだぎ武さんはアメリカのドラマに登場したディラン・マッケイ
例: どきどきキャンプの岸学さんはアメリカのドラマに登場したジャック・バウアー
ちなみに、ピンでコントをするときでもツッコミを入れることができます。
  • パターン1: 一人でボケて、そこにツッコミを入れる。
    例: 「あ~退屈だ、退屈すぎるわ。退屈すぎてここに置いてある扇風機に指を入れたくなるわ……、って、あぶないだろっ!!何してるんだよ、俺っ!!」
  • パターン2: なにかを見ながらボケて、そこにツッコミを入れる。
    例: 「こんなところに店員募集のチラシが…。なになに…、がんばってくれる元気で若い女の子。できればぴっちぴち…、いや…むっちりバディなセクシーガール募集中。……下心見えすぎだろっ!!」

ネタの担当タイプ


コントは、一人(A)がボケた後の相方(B)の反応をいろいろな型に分けることができます。
やり取りの仕方しだいでネタの雰囲気がまったく違ってきます。

ツッコミ型
Aがボケて、Bは「指摘」や「否定」、「訂正」をします。
  • 指摘: おかしなところを示します。
    例: 「そこなのっ!!」
  • 否定: 間違っていることを伝えます。
    例: 「違うだろっ!!」
  • 訂正: 正しいことを教えます。
    「それを言うなら○○だろっ!!」

AとBのやり取りが漫才のような印象が強いためコントらしさが出せませんが、以下のほかの型より面白くなりやすいです。
ツッコミを入れる時に、顔を相方のいる方向とは逆へ向け、独り言(心の声)のように言ってもOKです。
漫才(の経験がある)コンビにおすすめの型です。

巻き込まれ型
Aがボケて、Bは「驚いた言い方や表情・動作」をしたり、「冷静に従う」ようにします。
  • 驚き: 驚いた反応をします。
    「マジですかっ?!」
  • 従う: (仕方なく)相手に合わせるようにします。
    「……分かりました」

ボケに対して厳しい態度で返さないためボケがゆるくなりがちですが、Aのボケに対してBは否定も訂正もしないことで、おかしな世界観を作り出すことができます。
時々、おかしなことを言われたBが怒る・否定する・言い返すなど、「ツッコミ型」のような反応をさせてもOKです。
コントらしいコントを作りたいコンビにおすすめの型です。

Wボケ型
Aがボケて、Bは「そのボケに乗ります(※Bもボケます)」。
  • パターン1: Aがボケて、Bは乗ります。(※Aのボケを続ける形でBはボケます。)
    A「俺の奥さんは、ボン・キュッ・ボンな顔なんだぜ」
    B「顔がボン・キュ・ボンだなんて、神はあなたの奥さんになんて過酷な試練を与えたのだろうか」
  • パターン2: Aがボケて、Bは対抗したボケをします(※Aのボケを続けずに、対抗した形でBはボケます。)
    A「俺の奥さんは、ボン・キュッ・ボンな顔なんだぜ」
    B「俺の奥さんは、ブ~ウウウン・キキッーーー・ドゴオオンッ!!なペーパードライバーなんだぜ」
  • パターン3: AとBで一緒に一つのボケをします。
    A「俺の奥さんは、ボン・キュッ・ボンな顔なんだぜ」
    A&B「(※二人一緒にジェスチャー付きで、ほお骨あたりを)ボンッ!!(※げっそりした口を表現しながら)キュッ!!(※しゃくれアゴを表現しながら)ボンッ!!」

ボケだらけになるのでワンパターンな展開になりがちですが、たくさんボケることができます。
二人ともボケたいコンビにおすすめの型です。

一人ボケ(+ツッコミ)型
Aはボケたり、もしくは自分のボケにツッコミを入れ、Bは「やり取りするだけ」にします。
Bはボケもツッコミもしないで、基本的にはフリを入れたりセリフを言うだけにします。
A「パクッ…、まるっきり腐っててびっくり箱や~」B「ヒド摩呂さん、もう一口」A「パク…、アカンて、これ。めっちゃアカンやつで病院送りや~」B「店員さん、次の料理運んで来てください」
Bの担当者は、役割りに物足りなさを感じるかもしれませんが、癖のあるネタを作ることができます。
変わったネタを作りたいコンビにおすすめの型です。

混合型
「ツッコミ」・「巻き込まれ」・「Wボケ」・「一人ボケ(+ツッコミ)」を混ぜます。
例えば、AがボケてBは「ツッコミ」、その後ボケ担当とツッコミ担当の役割を入れ替える(「Wボケ」)など、型を混ぜることができます。
型を混ぜる方法はトリオやグループでネタを行う場合にも使えます。
自由にネタを作りたいコンビにおすすめの型です。

トリオ・グループ
トリオ(※三人)やグループ(※四人以上)でコントを行う場合。
  • パターン1: Aがボケて、Bがさらにボケて、Cはツッコミを入れます。
  • パターン2: AとBで一緒に一つのボケをして、Cはツッコミを入れます。
  • パターン3: Aがフリを入れ、Bがボケて、Cはツッコミを入れます。

人数が多い分 やり取りが複雑になるかもしれませんが、コンビではできないネタの広がりを作ることができます。
ちなみに、グループ(※四人以上でコントをする)の場合は、B役の担当者を増やすだけです。
三人以上で組んでいる人たちにおすすめの型です。

テクニック


ネタのタイプ
  • 価値の倒錯(逆の結果になる。※求める価値に対して真逆の価値になるような展開を起こす。)
  • 価値の落差(求めるものとは違う結果になる。※不必要に思う価値になるような展開を起こす。)
  • 価値の棄損(良くない結果になる。※一般的に良くない価値になるような展開を起こす。)
  • 価値の屈折(困らせる結果になる。※価値に対して持論を推す展開を起こす。)
  • 価値の規則(規則に沿った結果になる。※非常識・非現実的な展開を起こす。)

ボケを作り出す方法
  • 発言(ボケとなる発言をする)
  • 行動(ボケとなる行動をとる)
  • 反応(ボケとなる特定の行為に合わせて反射的な発言・行動をとる)
  • 規則(ボケとなる特定のルールに合わせて反射的な発言・行動をとる)
  • 現象(ボケとなる非現実的な展開を起こす)
  • 音声(スピーカーを使ってボケとなる何かを流す)
  • 映像(モニタ・スクリーンにボケとなる何かを映し出す)
  • 構造(舞台セットや小道具を使ってボケとなる何かを用意する)

ボケの結果
  • 困惑(ツッコミ側が戸惑う)
  • 迷惑(ツッコミ側が邪魔に感じる)
  • 被害(ツッコミ側が悪い扱いを受ける)
  • 嫌悪(ツッコミ側が嫌な思いをする)
  • 失敗(ボケ側が失敗する)
  • 自損(ボケ側が損をする)
  • 奇妙(ボケ側が異様なことをする)

※以上、コントの日本一を決める大会「キングオブコント(KOC)」の決勝戦進出者のネタは、上記のそれぞれのどれかに当てはまると思います。といっても、キングオブコントに限らずコントであれば当てはまります。

KOC優勝者のテクニック


KOC優勝者のテクニックを公開。

ハナコ
  • 思いもしない行動を起こすボケ ≫ (さらに追い打ちをかける ≫ )翻弄されるツッコミ

かまいたち
  • 身勝手な行動を起こすフリ的なボケ ≫ 身勝手さに巻き込まれるボケ的なツッコミ

ライス
  • 論点がズレているボケ ≫ (戸惑った)ツッコミ

コロコロチキチキペッパーズ
  • 特定の条件に反応していることがわかるボケ ≫ 条件で起きた問題に困るツッコミ
  • 二つ目の条件にも反応していることがわかるボケ

シソンヌ
  • ストーリーに合った変なことを言い出すボケ ≫ ボケを受け入れる(※展開上ツッコミを入れることもある)

かもめんたる
  • 誰かをおとしいれるボケ ≫ とまどうツッコミ

バイきんぐ
  • ボケ ≫ 絶叫しながらボケ的なツッコミ

ロバート
  • パターン1: キャラを活かしたボケ ≫ キャラを活かしたボケに乗る ≫ ツッコミ
  • パターン2: 時々、決まったフレーズでボケる

キングオブコメディ
  • パターン1: (フリ ≫ )ボケ ≫ ツッコミ
  • パターン2: 謎めいたボケ ≫ その謎めいたボケの意味を明かすツッコミ

東京03
  • パターン1: ボケ ≫ (ボケ的な)ツッコミ
  • パターン2: 話の流れにギャップをつけたボケ

バッファロー吾郎
  • 意外な事実を明かすボケ ≫ その事実に戸惑うボケ的なツッコミ

コント大会



面白いコントを作るには?


最初(※舞台に入ってきてからネタのタイトル言うまで)と、最後(※オチのボケ以降)は簡単に覚えられると思います。
あとは起承転結を付けながら個性的でひねったボケやツッコミ、コンビでのやり取りを作るようにしてください。
また、コントは漫才に比べてストーリーが自由に作りやすいので発想力が付くよう、いろんな漫画や映画を見ながらキャラクターやストーリーを勉強し、パクリにならないよう注意しながらネタ作りをしてください。

もし有名なコント師のネタで研究をするのなら、「ザ・ギース」さん、「ラーメンズ」さんのネタをおすすめします。
彼らのコントはひねりがきいているので、ボケの技術を学ぶにはうってつけのコンビです。
そのほか、サンドウィッチマンさんのネタもボケにひねりがきいていて参考になりますが、彼らの場合ツッコミを「例えツッコミ」にしているので、そこをマネると「パクリ」と言われる可能性があるので注意が必要です。