面白い一発ギャグの作り方やコツ

一瞬で人を笑わせたいと思うような状況が誰にでもあると思います。そこで一発ギャグの作り方を紹介します。
時間に余裕がなくても、これさえ覚えておけば一瞬で人から面白い人だと思われるコツを教えます。

一発ギャグの仕組み その1


一発ギャグは、「3~5秒以内の瞬間的なネタ」と、「数十秒の長いネタ」に分けられます。

「3~5秒以内の瞬間的なネタ」をする場合は、最初から面白いことをします。
一言~三言を言います(+動作を付ける)。
(※瞬間的であれば三言以上でも構いませんし、また5秒以内にこだわる必要はありません。とにかく短めにネタをすることです。)

一方、「数十秒の長いネタ」をする場合は、種明かし的なネタをします。
ネタの最初(※「起承転結」の「起・承」もしくは「起・承・転」)で、普通の出来事もしくは何をしているのか分からないことをして「謎」を作り出し、最後(※起承転結の「転・結」もしくは「結」)でそれまでしていたことの「意味・理由」を明かします。
つまり、観客に対して最初は「何をしているのだろう?」と疑問に思わせ、最後に意味・理由を明かすことで「そういうことだったのか!」と納得感を作り出します。
(※ギャグの前に「タイトルを付ける」ことでも、最初に疑問が生まれて謎を作り出せます。)

基本的に一発ギャグは言葉と動きだけで行うので、道具は一切使いません。そのため、一発ギャグを持っておけば、いつでもどこでも行えます。
自ら笑いを取りにいきたいとき、誰からに面白いことをするよう要求されたときなど、急に笑いを作り出す必要性が生まれたときに一発ギャグは大いに役立ちます。

一発ギャグの仕組み その2


言葉遊び
言葉をダジャレにします。
「文章の前後に似た言葉を入れる(※例: 「電話に誰も出んわ」※「電話」と「出んわ」)」「決まり文句の一部分に似た言葉を使う(※例: 「そんなバナナ」)※「馬鹿な」と「バナナ」といったようにして、言葉にギャップを作ります。
※一つの言葉(文章)の中に、発音が同じだけど(似ているけど)、意味が違う言葉を入れ、全体のつじつまが合うようにします。もしくはつじつまを合わせず無理やり組み合わせます。
※言葉を言うだけでは一発ギャグになりません。一発ギャグには、視覚的な表現や面白さを加える必要があるので、内容に合った動きを付けましょう(※以降の項目も同様です)。

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掛け合わせ
何かと何かを掛け合わせます。
「言葉・台詞・歌・言い方」「動き・ポーズ・表情」などを掛け合わせ、内容にギャップを作ります。
※何かのテーマとそれとは違う別の何かのテーマの共通点を入れつつ、全体の話のつじつまが合うようにします。もしくは共通点なしに無理やり組み合わせます。

替え歌
誰でも知っている歌を替え歌にします。
※知っているメロディーだけど、歌詞が違うようにします。

パロディ
誰でも知っている作品の内容を応用します。
※知っている作品の内容だけど、何かが違うようにします。

モノマネ
何かの真似をします。
※何かに似ているけど、何かが違うようにします。

○段オチ
「三段オチ」のように、最初に何かを始め、その流れを続け、最後に意外性を発生させてオチをつけます(※流れの最後に意外性を発生させれば良いので、「三段」にこだわる必要はなく、三段以上でも構いません)。
※流れの最後に違和感を発生させつつ、「納得感」や「同一性」もあるようにします。
※上記までの項目「言葉遊び」「掛け合わせ」「替え歌」「パロディ」「モノマネ」などを応用して「○段オチ」にすると良いでしょう。
例: 「東、西、南、僕!原西ですっ!!(※左・右・下・自分の順に指さす)」(※FUJIWARA・原西)

種明かし
最初に意味不明で謎めいたことを始め、最後に意味・理由を明かします。
※流れの最後に「納得感」や「同一性」があるようにします。
※上記までの項目「言葉遊び」「掛け合わせ」「替え歌」「パロディ」「モノマネ」などを応用して「種明かし」にすると良いでしょう。
例: 「ギャグをやりましょう。チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、5秒無駄づかい!(※約5秒間ぐらい小さくうろついたあと、手をパーにして5を示す)」(※サバンナ・八木)


一発ギャグの仕組み その3


聞いたことがあるある!
どこかで聞いたことがあるような言葉・台詞・歌・言い方などを真似します。
何かの言葉・台詞・歌・言い方などを用意して、(途中から)違う内容に変えます。
例: 「いい国つくろう、勝手にどうぞ」(※COWCOW・多田)

見たことがあるある!
どこかで見たことがあるような動き・ポーズ・表情などを真似します。
何かの動き・ポーズ・表情などを用意して、それを再現するとともにタイトルを言います。もしくは最初にタイトルを言ってから再現します。
例: 「(※体全体で漢字の「命」に見えるようなポーズをとり)命!」(※TIM・ゴルゴ松本)

確かにそうだけどね!
確かにそうだけど、どこか違うよね?と思わせる台詞や行動をします。
あるある(あるあるネタ)を用意して、部分的に違うことをします。
サバンナ・八木さんのギャグで説明すると、「○○の皆さん聞こえますか~」という遠くにいる人たちに自分の声が届いているのか確認するあるある(※聞き慣れた言葉)をしつつ、ブラジルという遠い国(※地球の裏側?)、しかも地面に向かって言ったとしても絶対に聞こえるはずがない、という違和感を作り出しています。
例: 「(※しゃがみ込んで地面に向かって大きな声で)ブラジルの皆さん聞こえますかー?!」(※サバンナ・八木)

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一発ギャグの始め方


一発ギャグを急に始めると、観客が見逃したり聞き逃したりする可能性があります。
一発ギャグをしていることに観客が気づかなければ内容が伝わらないため、笑いが起こらず滑ってしまいます。そのような事態を避けるためにも、一発ギャグを披露する前には環境を整える準備が必要です。

そこで一発ギャグを始める前には、これから披露することを観客に伝え、注目してもらいつつ、静かにしてもらってから始めるようにしましょう。
※一発ギャグ(発言・行動)を披露している人間と、冷静に観ている観客との間に温度差(違和感)が生じます。この温度差は披露する人間の声や動きの大きさに比例します。
※注目度を上げるということは、観客の緊張感(集中力)を高めることになるため、笑いが起こりづらい状況を自ら作ることになります。
※一発ギャグを披露するために観客に行動させる(命令する)ことになったり、必ず面白いことをするかのような期待をさせると、その対価として求められる面白さのハードル(基準)が上がります。

宣言をする
観客に対して一発ギャグを披露することを伝えます。
例: 「(※すでに一発ギャグを披露する状況・要望があるとき)じゃあ、やります!」
例: 「(※まだ一発ギャグを披露する状況ではない・要望がないとき)じゃあ、一発ギャグをやります!」

タイトルを付ける
観客に対して一発ギャグの内容が分かるタイトルを伝えます。
例: 「おやじギャグをやります!」

説明を付ける
観客に対して一発ギャグの内容が分かる説明をします。
例: 「殴られても絶対に怒らない医者!」
例: 「桃太郎が途中からマツコ・デラックスに変身!」

※以上の項目を複数組み合わせても構いません。

一発ギャグが滑ったときの対処法


一発ギャグを披露した瞬間、観客が一切笑わず静まり返るという恐ろしい事態が発生するかもしれません。
もし滑った状況を放置すれば、「面白くない人…」という強烈な印象だけが観客の記憶に残ります。
このまま悪い印象を持たれたままでは、今後何をするにしても期待されなくなるので、必ず状況を立て直しましょう。
そこで、もし一発ギャグが滑ってしまったら、滑ってしまったこと自体を「ボケ」として、そこにツッコミを入れる。もしくは「一発ギャグが滑った…」と思っている観客の心理に対してツッコミを入れて笑いを起こしましょう。
たとえ一発ギャグが滑ったとしても、直後に笑いを取ると「(うまく挽回した)面白い人!」という印象が観客の記憶に上書きされます。


あとがき


一発ギャグを露して観客から大爆笑を取ることができれば、自分の心の中に沸き起こる最高の幸福感と、観客からの絶大な評価を得られるでしょう。
ただし周囲から「一発ギャグが面白い人」と思われることは、時として重荷になります。なぜなら、再び一発ギャグをするよう要求される可能性が高まるからです。
「面白くない人(一発ギャグが滑った人)」は周囲から面白さを期待されなくなるので、一発ギャグを披露する機会が減ります。一方、「面白い人(一発ギャグで笑いを取った人)」は周囲の都合で笑いを起こすよう期待されやすくなるため、一発ギャグを披露する機会が増えます。
一度一発ギャグで大爆笑を取れても、次に求められたときに「何もない…」では場をしらけさせるかもしれません。
そこで常に笑いを求められる状況に対処するためには、レパートリー(複数の一発ギャグ)を持っておく必要があります。
そのため、一発ギャグは一つだけできるようにしておくのではなく、複数できるようにしておいたほうが良いでしょう。
テレビで見かける一発ギャグをする芸人さんはいくつも披露しています。観客にウケたら止められなくなる、ギャガー(一発ギャグを披露する人)の宿命なのかもしれません。