漫画分析/ドラゴンボール

鳥山明さんの人気漫画『ドラゴンボール』を完全解説!


オッス、オラ項目


エネルギー技
肉体から放たれる気の塊を相手にぶつける技。
  • かめはめ波
  • 超かめはめ波※対ピッコロ戦
  • 元気玉※対ベジータ戦以降
※最終的には少年誌らしくみんなで力を合わせる技(元気玉)を習得させている。

技の欠点
対ボス戦での技の問題点。
  • 超かめはめ波(※ピッコロを殺すと神様も死ぬ)※対ピッコロ戦
  • 魔貫光殺法(※気を溜めるのに時間が掛かる)※対ラディッツ戦
  • 界王拳(※体に負荷がかかる)※対ベジータ戦
  • 元気玉(※気を集めるのに時間が掛かる)※対ベジータ戦
  • スーパーサイヤ人(※理性を失う)※対フリーザ戦
  • スーパーサイヤ人3(※変身に時間が掛かる・変身してられる時間が限られる)※対ブウ戦
ちなみに、敵を倒す決定打とされて使うが、相手が持ちこたえるケースが多い(のちにピンチに)。

パワーアップ技
能力を向上させる技。
  • 界王拳(※欠点として体に負荷が掛かる)※対ベジータ戦・フリーザ戦
  • スーパーサイヤ人※対フリーザ戦以降
  • スーパーサイヤ人3(※欠点として変身に時間が掛かる)※対ブウ戦
  • ヒュージョン(※欠点として会得に時間が掛かる)※対ブウ戦
※最終的には少年誌らしく仲間と力を合わせる技(ヒュージョン)を習得させている。

移動方法
移動時に使用する方法。
  • 筋斗雲(亀仙人から譲り受ける)
  • 舞空術(天津飯のマネ?)
  • 瞬間移動(ヤードラット星人に教わる)
※当初筋斗雲で移動していたが、ナメック星に持っていくのはおかしいうえ、舞空術の利便性の高さから使用しなくなる。
また、修行と移動で遅れてやってくるヒーロー像がマンネリ化したので、あえて瞬間移動を覚えさせることで遅れてこないパターンを築く。

能力向上方法
  • カリン塔で超聖水(カリン様との修行)※対タオパイパイ戦
  • カリン塔で超神水(劇薬)※対ピッコロ大魔王戦
  • 神の神殿で神様との修行※対ピッコロ戦
  • 界王星で負荷重力による界王様との修行※対ベジータ戦
  • 宇宙船内で負荷重力による修行※対フリーザ戦
  • 精神と時の部屋で修行※対セル戦
  • あの世で修行※対ブウ戦
潜在能力を引き出すアイテム、個人もしくは師匠をつけての修行、肉体に負荷の掛かる特殊空間での修行。
能力の向上ともに悟空より能力の高いキャラクターが存在しなくなり個人的な修行(パートナー付きの場合あり)に変わる。

師匠
  • 亀仙人: スケベ(亀ハウス※海の孤島※+ウミガメ)
  • カリン様: お茶目(カリン塔※柱の頂上)
  • 神様: 真面目(神の神殿※カリン塔の上空※+ミスターぽぽ)
  • 界王様: 道楽家(界王星※あの世※+バブルス君)
修行が堅苦しいイメージなので、ゆるいキャラクターが師匠であることが多く、メリハリをつけている。
一方で、急に真剣な態度や能力を見せることで、凄みを強調している。

新技
  • 超かめはめ波※対ピッコロ戦
  • 界王拳・元気玉※対ベジータ戦
  • スーパーサイヤ人※対フリーザ戦
  • 瞬間移動※対セル戦
  • スーパーサイヤ人3※対ブウ戦
新しい敵と戦うときには新技を使う。

敵ボスの能力向上方法
  • ピッコロ大魔王※ドラゴンボールによる若返り
  • ピッコロ※
  • ベジータ※大猿に変身
  • フリーザ※変身3回
  • セル※合体×2回
  • ブウ※分離や合体×複数回
※マンネリ化しないよう同じ能力向上方法を敵ボスが行わないよう様々な方法をとっている。


  • タンバリン、シンバル、ドラム(副将)、ピッコロ大魔王(大将)
  • チャパ王、チチ、天津飯(副将)、ピッコロ(大将)
  • サイバイマン、ナッパ(副将)、ベジータ(大将)
  • ドドリア、ザーボン、ギニュー特選隊(副将)、フリーザ(大将)
  • 人造人間19号、20号、17号、18号、セルジュニア(副将)、セル(大将)
  • プイプイ、ヤコン、ダーブラ、デブブウ、中ブウ(副将)、チビブウ(大将)
※先遣隊(最初に出くわす実力があるとする者)を倒すことで凄みを演出、その後仲間が副将(強敵)に苦戦するが悟空が圧勝、そして大将戦へ。

悟空は一度倒される
  • ピッコロ大魔王編(タンバリン、ピッコロ大魔王)
  • サイヤ人編(ラディッツ)
  • ナメック星編(ギニュー)
  • セル編(人造人間19号)
敵の強さを強調するために主人公が一度負ける。

敵から仲間へ
  • ピッコロ大魔王(天津飯)
  • ピッコロ(※個人戦)
  • ベジータ(ピッコロ)
  • フリーザ(ベジータ)
  • セル(16号)
  • ブウ(太ったブウ)
※前回戦った相手とタッグを組むか、もしくはその回に登場した敵なのに温厚なキャラクターが仲間になる。
少年誌らしく敵が味方になり共闘する。

敵ボスの出現場所
  • ピッコロ大魔王(過去の封印が解かれて)
  • ピッコロ(※天下一武道会に出場)
  • ベジータ(宇宙から地球へ)
  • フリーザ(宇宙に存在するナメック星)
  • セル(未来から現在へ)
  • ブウ(太古の封印が解かれて)
※同じフィールドからは敵ボスを出現させないよう様々な方法をとっている。
ちなみに、地上最強の人間の敵はレッドリボン軍、地上の最強のモンスターの敵はピッコロ。これ以上地上の敵から強いキャラクターを出すのはおかしいので、だから宇宙から敵(サイヤ人)がやってくる展開になったと思われる。そして今度は宇宙へ行ってフリーザと戦い、同じ宇宙空間から敵を出現させるのは使い切ったので未来からやってくる展開という裏技にしたのだろうと思われる。。

悟空が遅れてくる理由
  • ピッコロ大魔王(超神水を飲んで潜在能力を引き出すのに時間がかかった)
  • ピッコロ(※天下一武道会に出場のため最初から参加)
  • ベジータ(界王星での修行からの帰還時間を間違えた)
  • フリーザ(ダメージを回復する装置に時間がかかった)
  • セル(※セルゲームに出場のため最初から参加)
  • ブウ(あの世に戻っていたため)
※鳥山さんが展開のマンネリ化に嫌気がさしたのかフリーザ戦以降は瞬間移動を覚えたので遅れてやってくることもなく、また他のキャラクターに戦いを任せるようになる。

キャラクターの扱い


ヤムチャ
原作が『西遊記』をベースに作られていて沙悟浄のポジションとして作られたキャラクターだと思われる。(※孫悟空>孫悟空、三蔵法師>ブルマ、猪八戒>ウーロン、沙悟浄>ヤムチャ)
最初は敵として登場し、のちに味方になった。
ただ結果的には敵の強さを強調するための「やられ役」を原作の序盤から担っていたため、「弱い」というイメージが定着した。
悟空以外のキャラクターもやられ役だが、軟派なキャラクター性や一番最初に倒されるというところから特に弱いというイメージが強い。

チャオズ
天下一武道会に二人組の敵キャラを登場させるさいに、天津飯と対照的なキャラクターを創作しようとして作り出されたキャラクターだと思われる。
天津飯が肉弾戦なら、チャオズは特殊な戦闘スタイルをするキャラクターということで、外見的には感情に乏しく直接攻撃ではなく間接攻撃(※超能力やどどん波、特殊な移動)を主体にしようと。
ただ原作が肉弾戦や感情表現が主になるバトル漫画のため、(頭身の小さいのは絵的に、感情表現がなく冷静すぎて)使い勝手が悪く、結局サイヤ人戦以降は登場する機会がなくなった。

天津飯
天下一武道会のラスボスとして作られた敵キャラクター。
多彩な技を使うイメージがあるが、天下一武道会のラスボスには様々な技を繰り出してストーリーを盛り上げるキャラクターが必要だから、というところからだと思われる。
前回大会に出場したジャッキーチュン(亀仙人)同様、癖のある技が多い。

クリリン
悟空のライバルとして作り出されたキャラクター。
上記までのキャラクターとは違い、敵キャラクターと互角にやり合えるキャラクターとして定着した。
ただスーパーサイヤ人が量産された「人造人間編」あたりから戦闘での活躍という役目を終え、戦闘以外のやり取りでしか使えないキャラクターに。

ピッコロ
天下一武道会のラスボスとして作られた敵キャラクター。
これまで同様、天下一武道会のラスボスとして多彩な技を繰り出すが、技名を言いながら放つということがキャラクター性に合わないというところから言わせないと思われる。
いつからか分析や解説、敵を欺く「知性派キャラクター」になっている。

ベジータ
ピッコロが地上最強の敵として登場したので、これ以上地上からは敵を登場させられないということから、今度は宇宙から敵がやってくるということで作られたと思われるキャラクター。
敵との戦闘では序盤は活躍するが、主人公の前座というポジションから結局は力負けする。

ストーリーの成り立ち※推測


鳥山明さんは「超人的なパワー持つ主人公」で、「ギャグ作品」を好みとしている漫画家さん。
ペンギン村を舞台としたハチャメチャなパワーを持つロボットの主人公が活躍する「Dr.スランプ」連載終了以降、次は特定の場所に定住する主人公ではなく冒険劇を作りたいと思ったと思われる。
そこで西遊記をベースにした作品、ドラゴンボールを思い付いたのでしょう。
ただ漠然と冒険するのでは面白くないので、西遊記の場合は天竺という「特定の場所」を目指すのに対し、ドラゴンボールは「各地に散らばった7つの玉を集める」とした。
そして7つの玉を集めると「どんな願いもかなう」という設定を付加。
漫画『ドラえもん』同様、読者が自分だったらこういう使い方(願い事)をする、といった妄想を楽しめるようにした。

最初から主人公たちや敵(ピラフたち)が願い事を叶えると面白くないので、ウーロンのああいった願いにして「引き分け」にしたのでしょう。
しかし、ドラゴンボールは連載当初は読者人気が良くなかったらしい。
そこで思いついたのが、ボクシングやプロレスなどのようなスポーツ漫画で行われている「トーナメント戦のリングバトル」を取り入れること。それが「天下一武道会」。
逃げ場のないリング上で戦うことにより、常に迫力のある戦闘シーンを描けることで読者人気を得られるという、のちに掲載している雑誌『週間少年ジャンプ』では定番となった展開。
これが功を奏し人気を得たドラゴンボール。
でもよく考えると、作品名のドラゴンボールとは関係のない展開なので、「天下一武道会」と「ドラゴンボール探し」を交互に行うように。

いつしかキャラクターが強くなりすぎ戦闘の規模がリング内に納まりきらなくなり、「天下一武道会」が成立しなくなった。
また、「どんな願いもかなう」という設定自体、鳥山さんが深く考えて(※今後の展開を見越して)設定していなかったため「死者を生き返らせる」か「戦況を優位に進める」という願い事にしか使われなくなった。
特に深刻だったのがマンネリ化した展開を鳥山さんが嫌うようになり、とにかく連載を終了したいと強く願っていたことでしょう。
もちろん出版社側は困るので、そこで鳥山さんのしたいような展開を取り入れたのが「魔人ブウ編」の序盤。グレートサイヤマンあたりの展開。
鳥山さんが大好きな「超人的なパワー持つ主人公」で、「ギャグ作品」という原点回帰に至った。

近年のギャグ作品と言えば、現代的や日本史的(時代劇)をベースにした世界観で、その世界の常識や仕組みをうまく取り入れて笑いを作り出すという方法がとられる。
しかし、鳥山さんの作品の世界観は「田舎町(+ハイテクな機械)」であることが多く見られるうえ、現代的や日本史的な常識や仕組みを取り入れておらず、笑いを誘うにもほとんどキャラクター間の緩いやり取りだけで行われている。
これがドラゴンボールを読んで育った「大人」のファンにとっては、いまひとつピンとこないギャグに感じた。

結果、読者反応が得られなかったことで、あえなく連載終了へのゴーサインが出たと思われる。
鳥山さんはドラゴンボール連載終了以降も新作の漫画や、ドラゴンボールの続編のアニメ化や映画化で原作を担当するが、「超人的なパワー持つ主人公」&「ギャグ作品」から離れられずにいる。
激しいバトルを求める読者・視聴者からは鳥山さんの新作を見るたびにアレ…なんだこれ?的な反応に。

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