面白い4コマ漫画の7種類の作り方

新聞を開いたら真っ先に4コマ漫画を読んでしまうくらい、あのたった4コマが魅力的に感じます。見るだけじゃなく作りたいと思う方向けに、面白い4コマ漫画の作り方をまとめてみました。

日曜日の夕方に放送される、いまや国民的人気アニメとなった「サザエさん」。元は4コマ漫画です。知ってました?
たった4コマでも、そこに面白さがあればテレビアニメ化されるのも夢じゃないということですね。
コマをたくさん描かなければならないストーリー漫画とは違って、4コマ漫画はたった4つのコマを描けば良いので比較的画力が問われません(たぶん)。
漫画がある程度描けるのであれば、あとは「コマの展開のさせ方」と「オチのつけ方」を覚えればきっと4コマ漫画を作れるようになるでしょう。
これからご覧の記事では、4コマ漫画の作り方や作品を投稿できるサイトまで幅広く紹介します。

7種類の作り方


(タイプ 1)4段タイプ
4コマ目にオチをつけて面白くします。4コマ漫画といったら誰もがこの方法を思い付くのではないでしょうか?
  1. 1コマ目: フリ(話の始まりです。ここは面白くなくてもOKです。)
  2. 2コマ目: フリ(少しだけおかしな展開を起こします。)
  3. 3コマ目: フリ(2コマ目よりも明らかにおかしな展開を起こします。要するにダメ押しです。)
  4. 4コマ目: オチ(面白い展開にします。)
※上記の方法は、2コマ目から面白さを作る方法ですが、ほかにも「1コマ目(小さめの面白さ) ≫ 2コマ目(中くらいの面白さ) ≫ 3コマ目(大きめの面白さ) ≫ 4コマ目(オチ)」といったように、1コマ目から面白さを膨らませる方法もあります。
基本的には起承転結を意識して作ります。
のび「十回クイズしようよ?」
しず「うん、いいよ」

のび「『好き』って十回言って」
しず「好き、好き、好き……」

しず「好き(十回目)…」
のび「僕のこと好き?」

しず「生理的に受け付けないっ!!」
のび「な…なんだとっ!?くそったれっ!!」

(タイプ 2)3 + 1段タイプ
上記の「4段タイプ」とは違い、3コマ目で一度面白い展開を起こしてから、さらに4コマ目も面白くします。
  1. 1コマ目: フリ(話の始まりです。)
  2. 2コマ目: フリ(1コマ目を進展させます。)
  3. 3コマ目: オチ(面白い展開にします。)
  4. 4コマ目: オチ(3コマ目のオチに、さらに面白い展開を付け加えます。もしくは3コマ目の展開をさらに悪化させた内容にします。)

ドラ「どうした?メガネ野郎。メソメソしやがって?」
のび「ジャイのやつにイジメられたよ~」

のび「ジャイに仕返しする道具を出してよっ!!」
ドラ「オッケー、オッケー。俺にまかせなよ」

ドラ「ジャ~ン。サバイバルナイフ~。コレで相手の心臓を刺し…」
のび「それは問題ありすぎだよ~」

ドラ「だったら、首を一突きに」
のび「刺す場所の問題じゃないよ~」

(タイプ 3)1 + 3パターンタイプ
1コマ目は普通で、2・3・4を似た展開にしつつ、変化させます。
ドラ「君のドラ焼きを一口だけ味見してもいい?」
のび「うん、いいよ」

ドラ「パク……、パクッ!」
のび「えっ…?」

ドラ「パクパクパクッ!」
のび「えええっ……!?」

ドラ「パクパクパクパクパクッ!!」
のび「そんな~!!」

(タイプ 4)3パターン + 1タイプ
1・2・3を似た展開にしつつ、4コマ目でオチをつけます。
※1・2・3は同質の展開にします。

のび「A子ちゃん美人すぎるわっ!!いや、マジで」

ジャイ「B子ちゃんがかわいいんだよっ!!異論は却下」

スネ「一番はC子ちゃんだっ!!ウヒョヒョ~イ」

しず「うるせぇっ!しずかにしろっ!しずか、にしろっ!」

(タイプ 5)2 × 2段タイプ
コマの展開を繰り返す、変わったタイプです。
  1. 1コマ目: フリ(話の始まりです。)
  2. 2コマ目: オチ(1コマ目のフリを受ける展開を起こします。)
  3. 3コマ目: フリ(1コマ目のフリとまったく同じ内容か、もしくは変化を付けた展開を起こします。)
  4. 4コマ目: オチ(2コマ目のオチに変化を付けた展開を起こします。)

のび「ママ、おなか減った~」
↓ 
ママ「気のせいよ」

のび「ママ、おなか減った~」

ママ「おととい食べたでしょ」

(タイプ 6)タイトルオチタイプ
4コマ目まで見てからタイトルを読み返すと、タイトルの意味が分かり面白くなります。
「タイトル: でかまる子ちゃん」

まる子「身長伸びたかな…」(※以降、表情だけを描く)
たま「まるちゃん伸びてそう!」

まる子「あたしゃ~、たまちゃんには勝ちたいよ」
たま「えへへ」

まる子、身長計へ

まる子「214cmです」(※ここで全身を描き、異様な身長を明かす)
たま「えっ?!…」

(タイプ 7)出オチタイプ
1コマ目におかしな表情・状態・状況をしているキャラクターを描きます。
要するに「見た目が面白い絵」を描きます。
2コマ目以降は、上記までの1~6のタイプのように展開させます。

まとめ
以上、ここまで読んで気づいたでしょうか?
4コマ漫画は4コマ目だけでなく、どこのコマでもオチ(面白い展開)を作れます。
誰もが4コマ漫画といえば4コマ目にオチをつけるものだと思いますが、実際はどのコマでもオチをつけることができます。(※「話の結末」という意味でのオチとは違いますが、「ボケ」という意味ではどこでも可能ということです。)
タイプ
タイトル      
一コマ目
二コマ目
三コマ目
四コマ目

※「4」の1コマ目~3コマ目の「フ」は、同質にすること。
※「6」のタイトルの「オ」は、4コマ目の「オ」を読んでから始めて意味が分かるようにすること。
※「7」の1コマ目の「オ」は、絵で面白さを出すようにすること。

簡単なオチの作り方


簡単にオチを作るのであれば、フリとオチの間に「ギャップ(変化)」をつけることで、オチのコマに面白さを出すことができます。
例えば、「感情表現」でギャップをつけるとしたら、1~3コマ目までは「怒って」いて、4コマ目で「笑って」いるようにします。
その他、ギャップをつける方法は以下になります。

感情(喜怒哀楽など)
キャラクターの感情表現に変化をつけます。
例: 4コマ目で激怒させ、「プンプンッ!!」と怒った表情(状態)や感情的な言葉を言わせる。

キャラの見た目
人物の見た目に関わること(表情・状態、状況)に変化を付けます。
例: 4コマ目で口を開けさせ、「ポカーン…」とした表情にさせる。

文字(セリフなど)
文字の量に変化をつけます。
例: 4コマ目で黙り込ませ、「……。」と沈黙させる。

背景
背景の雰囲気に変化をつけます。
例: 4コマ目でキャラの背景を真っ暗に描き、雰囲気を暗転させる。

アングル(視点)
人物を描く角度に変化をつけます。
例: 4コマ目で離れた視点から描き、「ポツーン…」と孤立した状態にさせる。

オチを面白くする方法


オチのコマで人物や状況・展開などに対して、以下の反応をさせると面白さがアップします。

ツッコミ
一方のキャラのおかしな発言・行動や状況などに対して、もう一方のキャラが「指摘」「否定」「訂正」「例えた指摘」などをします。
  • 指摘: 「そっちだったのかいっ!!」
  • 否定: 「それじゃな~~いっ!!」
  • 訂正: 「それを言うなら○○でしょ」
  • 例えた指摘: 「君は○○かっ!!」

受け身
一方のキャラのおかしな発言・行動や状況などに対して、もう一方のキャラが「驚く」「唖然とする」「疑問に思う」などをします。
  • 驚く: 「ふええええぇ?!」
  • 唖然とする: 「…………。」
  • 疑問に思う: 「んっ?」

かぶせる
一方のキャラのおかしな発言・行動などに対して、もう一方のキャラがさらにおかしな発言や行動などをします。
※おかしな発言・行動は、まったく同じもの、もしくは同質のもの。
(※3コマ目)「じゃあ、カレーに何を入れるの?」
(※4コマ目)「俺はプリン」「私もプリン」
(※3コマ目)「じゃあ、カレーになに入れるの?」
(※4コマ目)「俺はプリン」「私はアイス」


タイトルの作り方


4コマ目とタイトルをつなげて面白さを出す「タイトルオチ」にしないかぎり、タイトルにはストーリー内容をあらわす「簡単なタイトルを付ける」ようにします。

ちなみに、4コマだけで終わらせずに続きものにする場合は、以下です。
※●●や▲▲にはタイトルを入れます。

追加
例: 「●● (2)」「●● その2」「もっと●●」「まだまだ●●」

並列
例: 「●● ▲▲の場合」「●● ▲▲編」

枠のサイズ


雑誌に応募したり、出版社に持ち込みをするのであれば、指定されているサイズを調べましょう。
雑誌や出版社のサイトで、募集の決まり(指定のサイズ)を確認するといいでしょう。
また、インターネット上で漫画を投稿できるサイトでも同様に確認しましょう。

パソコン(デジタル)で描く場合は、テンプレート(レイヤー)を作っておけば枠線を使い回せます。
一方、手描きの場合は、文房具屋でプラ板を買ってきて、カッターで切り込みを入れたり、油性マジックで目盛りを書けば原稿用紙に枠線を引くためのガイドを作ることができます。

コマの割り方


4コマ × 2本
1つのページに2本の4コマを描きます。

4コマ × 1本
1つのページに1本の4コマを描きます。
※横長(長方形)なコマになります。

8コマ(※1本)
1つのページの8コマを使って1本を描きます。
※最初の4コマ目でいったんオチを付けてから、次の4コマを展開させる。もしくは8コマを使って展開させます。つまり、「1~4 + 5~8(※5はフリ直す)(※タイトルはそれぞれに付ける)」もしくは「1~8コマにする(※タイトルは1つだけ付ける)」

半分(上・下) + 4コマ(※1本)
1つのページの上半分(もしくは下半分)を使って1コマ、もしくは表紙を作り、残り半分を使って4コマを展開させます。
※扉絵で使われることが多いです。

半分(右・左) + 4コマ(※1本)
1つのページの右(もしくは左半分)を使って1コマ、もしくは表紙を作り、残り半分を使って4コマを展開させます。
※扉絵で使われることが多いです。

特殊なコマの演出


コマくぐり
複数のコマを使って一つの絵(キャラなど)を描きます。
枠からはみ出さない形で描きます。1つの絵に対して視点が移動しているカメラワーク的な演出です。
※枠外の絵の部分は消します(描きません)。

コマまたぎ
複数のコマを使って一つの絵(キャラ・吹き出しなど)を描きます。
枠からはみ出す形で描きます。1つの絵(キャラ)に複数の展開を持たせる演出です。
※絵に重なる部分の枠線は消します(描きません)。

コマむすび
複数のコマを結合させて一つの絵(キャラなど)を描きます。
結果的に3コマ漫画(「2-1-1」「1-2-1」「1-1-2」)、2コマ漫画(「1-3」「2-2」「3-1」)などになります(※数字は結合させたコマの数です)。
※他が4コマ使っているのに対してアクセント的に盛り込む演出です。

ストーリー(設定)の作り方


テレビアニメ化される4コマ漫画の傾向です。
個人的に分析したところによると、アニメ化されやすい?4コマ漫画は以下の2パターンになると思います。
絶対ではないので、参考程度にしてください。

女子学生もの
キャラはカワイイ女の子たちが登場します。
ストーリーは、ゆるいコメディタッチの学園ストーリー(※時には学校外もあり)。
例を挙げれば、「けいおん!」や「日常」といったところでしょうか。

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家族もの
キャラクターは夫婦、子供、親やペットなどが登場します。
ストーリーは一つ屋根の下の暮らし(※ときには家の外もあり)で、創作の話 or 作者の実体験。
例を挙げれば、「サザエさん」や「ちびまる子ちゃん」といったところでしょうか。

「女子学生もの」と「家族もの」の両方に言えることは、ダメキャラとマジメキャラや上下(主従)関係で、ボケとツッコミの関係性を作って面白さを出します。
主人公は天然・ドジ・おバカ・マイペースといった思考で、主人公を中心として性格やルックスなどに対照的なキャラをたくさん登場させます。
時々、マジメキャラがドジをする、親が子ども扱いされるなど、関係性をひっくり返すと面白さが出せます。


キャラクターの描き方


4コマ漫画は枠のサイズが小さいため、小さなキャラクターを描かないと枠に入れにくいので、2頭身や5頭身だとかデフォルメしたキャラクターを描いたほうが良いでしょう。とは言っても、この辺はお好みです。

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4コマ漫画の投稿先


以下のサイトで、作品を募集しているので、腕試しに投稿してみてはいかがでしょうか?

その他、投稿先を探したい方は、検索サイトで「4コマ漫画」(もしくは「4コママンガ」)のキーワードに、「賞金」「投稿」「応募」「募集」などのキーワードを組み合わせて検索してみてください。
応募期間が決まっていることが多いですが、募集しているサイトが見つかると思います。

ちなみに、一般に販売されている漫画雑誌で、4コマ漫画の掲載の仕方は2種類あります。

4コマ漫画が専門
雑誌のすべての作品が4コマ漫画で構成されている雑誌。
4コマ漫画目当ての読者向けに構成されています。

ストーリー漫画が専門
雑誌のほとんどがストーリー漫画で、アクセント的に4コマ漫画を1作品だけ掲載する雑誌(※もしかしたら2作品以上掲載の雑誌もある?)。

雑誌の場合は、雑誌内や雑誌・出版社のサイトで4コマ漫画を募集していることがあります。

お役立ちリンク集


4コマ漫画を読める

4コマ漫画の情報

おすすめ作品


個人的におすすめの4コマ漫画は、「サザエさん(原作者: 長谷川町子さん)」と「おとぼけ課長(原作者: 植田まさしさん)」です。
この2つ作品は非常にうまく作られたオチがあって勉強になると思うので、機会があれば是非読んで欲しいです。

ちなみに、サザエさんのテレビアニメの本編部分を観てから原作を読んでみると、まったく雰囲気が違うように感じます。一方、エンディング部分は原作に近いと思います。
ストーリー漫画をアニメ化するのとは違い、4コマ漫画の「4コマ」をストーリーにして引き延ばすとまったくの「別物」に感じます。
それでも、アニメ監督や制作会社が原作の設定を活かしてアニメとしてうまく作るので、自分の作った4コマ漫画がアニメ化されて大ヒットする可能性があるということです。